この記事では,新大学生や新社会人に向けて,またこれから一人暮らしを始めようとしている方に向けて,賃貸物件を選ぶ際に気をつけた方が良いことを実体験をもとに説明していきたいと思います.少しでも賃貸物件選びで後悔する人が減ればいいなという思いで,情報共有しようと思います.
筆者は大学入学から今に至るまで長いこと一人暮らしをしてきました.数度の引っ越しを経験しましたが,その度に「ああしておけば良かった,こうしておけば良かった」ということがたまってきたので,自分と同じ過ちを犯す人が減るようここで情報共有したいと思います.優先すべき項目の順番に紹介していきます.
駅および大学(会社)から近い物件を選ぶ(目安:駅徒歩5分以内)
いきなりシビアな条件が出てきたと思われる方もいるかもしれません.大学時代の物件選びで最も後悔したのがこれです.物件選びで重視すべきことは「一にアクセス,二にアクセス,三四を飛ばして五にアクセス」と言ってしまっても過言ではありません.大学生は何かと電車に乗る機会が多いです.サークル・バイト・遊び・就活など,電車を使っての移動が想像以上に多かったです.一人暮らしの学生でも週の半分以上は電車に乗るのではないでしょうか.駅から自宅まで徒歩で20分かかるとすると電車を利用するだけで往復40分のロスが発生します.この時間は全く有効活用することができないので馬鹿にできません.「自転車を利用すればいいじゃないか」という声が聞こえてきそうですが,駐輪代および駐輪所要時間を考えると,そこまで良い案とはどうしても思えないのです.駐輪代は都内であれば無料のところは少なく1日で100円程度かかります.時間とお金を無駄にするくらいであれば,最初から駅の近くに住めば良かったとつくづく思いました(夏場などは特に).「時は金なり」です.目安として駅徒歩5分の物件をオススメします.家賃は若干上がってしまいますが,その価値は間違いなくあります.
騒音がない物件を選ぶ
2番目に重視すべき項目は騒音です.これは予想以上に精神衛生に関わる重要事項となります.一人暮らし学生にとって,家での時間は非常に大切です.大学や遊びで外出している時間帯以外は基本的に狭い下宿で過ごすことになるので,下宿の住環境はQOLに大きく関わってきます.大学生が選ぶ賃貸だと,大体同じ賃貸に同じ大学の学生が住んでいます.これは皆さん想像の通りだと思います.初めての一人暮らしでテンションが上がった大学生は,友人を連れて夜中騒ぎます.そうなったが最後,騒音のせいで寝ることが出来ません.私の場合は隣の部屋が女子大学生でしたが,彼氏と同棲状態で毎日夜2-3時まで話声が聞こえており一切寝ることが出来ませんでした.どんなに疲れていてもです.勉強しようにも気が散って仕方がないのでどうすることも出来ませんでした.このように,暇な大学生は夜中まで堂々と起きていることができるため,物件選びの際は騒音に十分注意されることをオススメします.具体的には木造や軽量鉄骨の物件はできる限り避けてください.また角部屋が空いているなら角部屋をオススメします(単純に騒音被害のリスクが半分になります).隣の部屋と接地面積が可能な限り小さい部屋もオススメです.1Kの間取りでは隣人と寝室がほぼ必ず隣り合うため,可能ならば2部屋ある物件を選ぶとベストです.隣人の騒音問題はハマってしまうと解決することが非常に難しい問題なので,選ぶ段階から細心の注意を払うことをオススメします.
2階以上の部屋を選ぶ
これもぜひマストで満たしておきたい条件です.2階以上の部屋を選ぶ理由はセキュリティ面からと害虫予防の面からになります.筆者は1階にも住んだことがありますが,1階は思った以上にプライバシーがありません.大通りに面していたりすると最悪で,通行人から部屋の中の感じが丸見えになります.1Rや1Kの部屋であれば通行人から寝室が直で見える形になるで,特に女性の方は2階以上に住むことをオススメします.遮光カーテンである程度は対応可能ですが,気軽に窓を開けて換気するだけでも気を使わなければいけなくなるので,できれば2階以上に住みましょう.洗濯物に関しても,ドラム式洗濯機や浴室乾燥機を使わない限り外に干すことになるので最悪通行人の手の届く範囲に洗濯物を干さなければいけなくなります.これらのリスクを月数千円家賃に上乗せすることで回避できるので是非2階以上に住むことをオススメします.またゴキブリなどの害虫も上層階にいけばいくほど部屋の中に出なくなります.8階くらいになると蚊や蜂などはほぼ家の中に入ってくることはないので,虫が苦手な方は上層階に住むようにしてみてください.
今まで書いてきたことが,個人的にマストな条件になります.ここからは満たしていると個人的に嬉しい条件になります.それでは紹介していきます.
占有面積40㎡以上の物件を選ぶ
これまで様々な部屋に住んできましたが,ある程度お金に自由がきいてきて幅広いタイプの部屋に住むようになると,やはり部屋の広さは6畳一間や8畳一間では厳しいと分かってきました.金欠大学生で家賃にお金を使えない場合はしょうがないのですが,できれば40㎡以上の部屋をオススメします.それくらいの大きさになると,1Rや1Kといった1部屋ではなく,2Kや1LDKなどの2部屋になります.2部屋の良いところとして,寝室空間と生活空間を分けることができるのです.学習机とベットが至近距離にある場合,基本的に大学の課題で疲れたと思った瞬間にベッドに寝転ぶことが出来てしまいます.一度ベッドに寝転んでしまうと時間に切羽詰まるなどで必要に駆られない限り,起き上がることはありません.一方,寝室と生活空間が分かれている場合は,基本的にすぐベッドに寝転びに行くことはなくなるので,自分を律しやすくなります.「休憩する」ではなく,「寝る」と言う目的意識を持った時にだけ寝室に行けば良いからです.間取りと言う環境を利用することで,自堕落な生活になりがちな大学生一人暮らしを律することができるのです.
和室なしの物件を選ぶ
最後にご紹介するのは,和室なしの物件がオススメだということです.1LDKや2DK,2LDKなどの物件では和室が1部屋設けられていることが多いです.特に築年数が経っている物件ほど,和室を設けているケースが目立ちます.実際に住んでみて分かったのですが,和室は思っている以上に使い勝手が悪いです.私は家の中にベッドと学習机を置きたかったのですが,和室とそれらの家具は見た目的にも機能的にも相性が非常に悪く,結局もう片方の洋室にベッドと学習机を詰め込むことになってしまいました.和室はほぼデッドスペースと化しました.また退去時もそんなに長く住んでいないにも関わらず畳は全取り替えだったので,敷金的に非常に痛い損失を被りました.機能性が悪い和室のせいで敷金まで多く持っていかれてしまう.これほど悲惨なことはありません.また和室は掃除もしにくく不衛生になりがちなので(クイックルワイパーが機能しなかった),可能であれば洋室だけで構成されている部屋に住んだ方が,身も心も穏やかに生活することができます.その後悔があってから私は洋室だけで構成されている賃貸に住むようにしていますが,困ったことは今まで1度もないので是非皆さんにオススメしたいです.
どうだったでしょうか.賃貸の選び方について5つの観点からご紹介しましたが,全てを満たす部屋に住むことができれば居住面で不満に思うことはかなり少なくなると思います.その一方,当然家賃は高くなってしまいます(都内であれば最低12万はします).であれば大学生の方や新社会人の方は特に最初の3項目に絞ってお部屋選びをしてみてください.住んでみてからその物件が気に入らなくても,更新月以外での解約は解約金がかかってきてしまうので契約する最初が肝心です.SUUMOなどの物件サイトで条件を絞って検索することができるので,ネットで空きを見つけてから仲介会社に連絡するのがオススメです.2,3月の繁忙期はスピード勝負なので,気に入った物件があったらすぐに行動に移すことをオススメします.ぜひ後悔のない賃貸物件選びをなさってください.