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外資系のメリット・デメリット

今回は,外資系の会社に勤めることのメリット・デメリットを語っていきたいと思います.

皆さんは,外資系と聞いてどのような印象を持つでしょうか?

筆者が就活生の頃には,高給,若くして成長できる,up or out という印象を抱いていました.

筆者が就活の時に感じたことや,実際に外資系企業に勤める友人の話を聞いて,私なりに外資系の会社に勤めることのメリット・デメリットをまとめてみました.

ぜひ参考にしてみて下さい.それではいってみましょう.

メリットその1:給料が高い(但し書き付き)

外資系企業は給料が高いです.これは基本的にどの業界でもそうです.外資系投資銀行と日系投資銀行を比べた時,外資系コンサルと日系コンサルを比べた時,外資系メーカーと日系メーカーを比べた時,おそらく多くの業界で外資系の方が手取りが多いと思います.

日本は旧態依然の年功序列型の昇給制度を敷いていることは皆さんご存知だと思います.若い頃は薄給だけれども,年次を重ねるにつれ給料が上がっていき,上がることはあれど,下がることはない,そんな給料制度になっています.

一方外資系企業はどうかというと,年功序列型の昇級制度を敷いていません.海外では人材が非常に流動的なので,1人の社員が1つの会社を勤めあげることは稀だからです.必ずどこかのタイミングで転職する,というのが常識としてあります.

ですので,年を重ねるほど給料が貰えるということがありません.当然ですよね.その会社に長年居続ける社員がいないのであれば,そもそも制度として年功序列型を採用する意味がありません.そのため外資系企業では能力ベースでお給料が決まり,若い会社員でも能力さえあれば高給を貰うことができます.若い頃であれば外資系企業の方が日系企業よりも多くの給料が貰えると言ってよいでしょう.

日系企業はダメで,外資系企業が良い,と言うつもりは全くありません.日系企業は年功序列型にも表れている通り,外資系の会社と比べて社員の面倒を一生見ようと言う姿勢が感じられます(最近はリストラなども増えてきてそうでもないみたいですが汗).お金が必要になる子育て世代にしっかりお給料が出る仕組みになっています.企業型年金にもその姿勢が感じられますね.老後に必要な資金を会社が用意してくれるわけです.それに比べると,外資系企業は良くも悪くもドライなところがあります.「面倒は見ないけど,労働に見合う給料はしっかり払うよ」と言うような感じです笑.

また日系企業と外資系企業の給料事情で大きく異なるのは,退職金に関してです.大手日系企業では,勤続年数が長くなればなるほど多くの退職金を貰うことができます.3000万-4000万くらいは貰えるでしょう.外資系は基本的に退職金が充実していません.退職金がない分,日々の手取りが充実しているといったイメージです.

これらのことからも分かるとおり,最終的に貰えるお金は,実はあまり差がありません.ただ外資系企業の方が実力主義になりがちなので,能力が高い人ほど外資系企業に行けばお給料は高くなると思われます.

メリットその2:若いうちから成長できる

外資系企業では若い頃から裁量権が与えられます.また,日系企業に比べるとマネージャー職に昇進するのも早いです.

日系企業は昇進するのにある程度の年次が必要になってきます.40歳で課長というケースも珍しくないはずです.それに比べ外資系企業では,能力と職務経験によってポジションが決まるため,「マネージャー職を務めることが出来そうだ」と判断された時点で上に引っ張り上げられます.

「なぜ日系企業は上が詰まっているのに,外資系企業はどんどん上に引っ張りあげることが可能なんだろう?」,そう思ったあなた,勘が良いですね.その分,年次が上の社員が簡単にリストラされているからです.詳しくはデメリットの箇所で述べます.

関連してですが,日系企業と比べ,外資系企業はぶら下がり社員の数が非常に少ないです.最近よく聞きますよね.「何もしないおじさん」と言う言葉,何もしていないのに高給をもらっている社員のことを指します.外資系企業ではこの「何もしないおじさん」がほぼいません.大きな仕事を少数精鋭で回しているようなイメージです.これが故に,若くして裁量権の大きい仕事を任せてもらえるのです.

デメリットその1:英語が喋れないと話にならない(ところが多い)

「メリットばっかりじゃん!,私も外資系に転職しよー」と思った方も多いでしょう.そういう方に立ち塞がる最大の壁が英語です.外資系企業では英語が喋れないと話にならないことが多いです.これは文字通りの意味で,英語が喋れないと海外の方と会話できませんよね? 

外資系企業ということは,当然海外の会社なわけで,外国人と会話する機会も必然的に増えます.もしかしたら,自分のマネージャーが本社から来ているアメリカ人だった,なんてこともあるわけです.日本人がほぼ全てを占める日系企業と比べると,英語を読む機会も,話す機会も,書く機会も圧倒的に増えることを覚悟しておきましょう.社内電話が掛かってきたからパッと取ってみたら,本国からの英語の電話だったなんてことも平気で起こり得ます.

言っても英語は言語なので,慣れればそのうち話せるようになります.ですので会社に入ってから必死にキャッチアップするという方法もありです.ただ日系企業に比べると,英語を使う機会は圧倒的に増えると覚えておきましょう.

デメリットその2:本国からの指示に振り回されがち

外資系企業にとって日本オフィスは遠く離れた1つの支部に過ぎません.意思決定は本社(外国)で行われ,日本オフィスはそれに従う形になります.日本オフィスは経営に関する意思決定権がなく,本国からの指示に振り回されがちになってしまいます.

実際に聞いた話だと,日本オフィスでエンジニアとして採用されたにも関わらず,アジア地区の組織改編に伴い,入社するまでにコールセンターに配属されるかインド人が8割の全く別部署で働くかの2択を迫られたという話を聞いたことがあります.さらに酷い話では,日本での経営がうまくいかなくなったため日本から撤退することが決まり,日本オフィスで働いていた社員が事実上のクビになったという話も聞いたことがあります.

このように,本社ではない日本の支部で働くことにより,本国からの指示に振り回されがちになるというデメリットがあります.特にまだ大きくないベンチャーなどの場合は,会社を急成長させる醍醐味がある一方で,経営が上手くいかずにクビになるリスクも大きいです.

デメリットその3:up or outの風習

外資系企業には up or out の風習があります.これは「昇進できないならクビ」という意味です.会社員として働くと能力が認められた場合,昇進していくことになります.しかし上位のポジションの席数は限られているため,どうしても上に上がれない社員が出てきます(社長は普通1人しかいませんよね?).

日本では万年平社員でいることも可能なのですが,外資系では一定期間(数年間)昇進することができなかった場合,退職を促すようなシステムがあります.これが up or out の風習です.

メリットのところで述べた通り,外資系企業では若い頃から裁量権が与えられ,昇進するのも早いです.これは逆に言えば,上の年代の社員がバンバン切られているからです.「使えない」と判断された社員は容赦なくクビにされてしまいます.良いと捉えるか悪いと捉えるかは人次第でしょうが,今回はデメリットの項目に書かせていただきました.

外資系企業では,若手の頃は意気揚々と働くことができるかもしれませんが歳をとるにつれ,余程能力が高く上位のポジションに就いていない限り肩身が狭くなってきます.その頃には家庭を持ったり子どもが出来たりと守るものがある状況になっているでしょう.給料もすぐには落とせないはずです.その頃に,クビになるかもしれないリスクと隣合わせでいるというストレスは想像以上にキツいです.このあたりは日本企業にはないデメリットと言えるでしょう.

何度も言う通り外資系企業は実力主義です.高い能力が認められれば当然高給を貰いながら上位のポジションで居続けることが出来ます.その分クビになるリスクも増えるということなのです.

以上となります.参考になったでしょうか.

個人的には日系企業も悪くないと思うのですが,若い頃から高給を得たいのであれば外資系企業をおすすめします.日系の大企業ではキーエンスや商社などの特殊な企業を除き,若い頃から高給をもらうことは事実上不可能です.若い頃に外資系企業でがむしゃらに働き,歳を取ってからその後のキャリアを考えると言う選択肢もありだと

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